災害が発生すると、介護施設で最も深刻な問題の一つが「断水」です。

断水した状態を表す写真

飲料水や調理用の水が不足するだけでなく、入浴や洗髪ができない状況が続けば、入居者の心身に大きな負担がかかります。特に要介護高齢者は体力や免疫力が低下しているため、衛生を保つことは命を守ることにつながります。

この記事では、介護施設が断水に備えるための基本的な準備と、少量の水で清潔を保つ工夫についてご紹介します。

断水が介護施設に与える影響

介護施設のお風呂の写真
  • 飲料水不足:脱水症状や熱中症リスクが高まる
  • 調理困難:入居者に必要な栄養補給が滞る
  • 排泄ケアの停滞:洗浄水が不足すると衛生リスク増加
  • 清潔ケアができない:入浴や洗髪ができず、不快感や感染症リスクが増す

断水時には「飲む水をどう確保するか」だけでなく、「どうやって清潔を保つか」も大きな課題です。


基本的な断水対策

保存水の備蓄

  • 1人1日あたり3リットルを目安に、最低3日分の備蓄が推奨されています。
  • 飲料用と調理用に分けて管理することが重要です。

簡易トイレの準備

  • 災害時はトイレが最も困るといわれます。処理袋や凝固剤を備蓄しておきましょう。
  • 排泄物の処理方法を事前に職員と共有しておくことも大切です。

体拭き・ドライシャンプーの利用

  • 入浴できないときの代替手段として有効です。
  • ただし、長期間続くと皮膚トラブルや衛生不良につながることもあります。

少量の水で清潔を守る工夫

災害時の水不足への対応方法について解説する画像

災害時、最も難しいのが「身体の清潔をどう保つか」です。高齢者は皮膚が弱いため、入浴できない日が続くだけで褥瘡や感染症のリスクが高まります。

ここで役立つのが、少量の水で洗身や洗髪ができる機器です。

例えば スイトルボディ は、ベッド上にいながらでも使用でき、わずか約1リットルの水で成人男性の全身を約15分で洗浄できる設計になっています。髪の毛の洗浄も可能で、入居者に「気持ちよさ」と「清潔」を届けられます。

実際に能登半島地震の際にも「限られた水しかない中で清潔を保てた」と喜ばれた声があり、災害時の衛生対策として注目されました。

能登半島地震の時の様子

能登半島地震の被災地へ届けられたスイトルボディの写真
能登半島地震の被災地へ届けられたスイトルボディの写真
能登半島地震の被災地でスイトルボディを開封する様子の画像
能登半島地震の被災地でスイトルボディを開封する様子
能登半島地震の被災地でスイトルボディを実演する様子の画像
被災地でスイトルボディを実演する様子

すでに被災地でもスイトルボディは活躍しているように、約1リットルの少ない水全身の「予洗い→洗身→すすぎ」まで対応可能(洗髪も可能)。いざという震災時にも少量の水で体を洗える安心に備えることができます。


断水時に清潔を守ることの意味

介護施設のお風呂場の写真
  • 感染症予防:皮膚疾患や褥瘡を防ぐ
  • 生活の質を維持:不快感やストレスを軽減
  • 家族や職員の安心:入居者を清潔に保てる安心感は精神的な支えになる

清潔は「贅沢」ではなく「命を守るために不可欠な備え」です。


まとめ

介護施設の断水対策は、飲料水やトイレの備蓄だけでは十分ではありません。入居者の清潔を保つための工夫を組み込むことが、BCPの中でも大切な要素になります。

スイトルボディは、普段の介護に使えるだけでなく、もしもの災害時にも「少ない水で全身を清潔に保てる」という安心を提供します。

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