介護テクノロジー導入支援事業を活用した入浴支援機器の導入解説アイキャッチ画像

2026年4月7日、令和8年度(2026年度)の介護テクノロジー関連の補助金について、厚生労働省から都道府県へ実施要綱が出されました。今年度は公費による補助率が 4/5 に引き上げられ、介護現場へのテクノロジー導入を集中的に進める内容になっています。

重点は見守り機器・インカム・介護ソフトです。では、入浴介助の負担を減らす機器には使えるのでしょうか。

結論からお伝えすると、TAIS(福祉用具情報システム)で「入浴支援」に掲載されている機器も、都道府県の補助事業の対象に含まれています。たとえば長野県では、1 機器につき上限 100 万円・補助率 4/5 です。

この記事では、スイトルボディ正規販売サイトの立場から、次の 4 点を施設・事業所の管理者の方向けに整理します。

  • 令和8年度の制度の全体像
  • 入浴支援機器の補助額と条件
  • 申請の流れとスケジュール
  • TAIS「入浴支援」掲載のスイトルボディで試算した自己負担額

令和8年度の介護テクノロジー関連補助事業とは

国の予算と、都道府県ごとの事業名

介護テクノロジーの導入を支援する補助金は、国の予算をもとに各都道府県が実施しています。令和8年度は、令和7年度補正予算の「介護テクノロジー導入・協働化・経営改善等支援事業」(220 億円)と、地域医療介護総合確保基金が主な財源です。

実施主体が都道府県のため、事業の名前は地域によって異なります。「介護テクノロジー導入支援事業」「介護テクノロジー定着支援事業」「介護テクノロジー導入等支援事業費補助金」などは、いずれもこの補助金を指しています。以前の「介護ロボット導入支援事業」「ICT導入支援事業」の後継にあたる制度です。

令和8年度の 5 つの特徴

特徴内容
補助率の引き上げ公費による補助率を 4/5 に高め、集中的に導入を進める
重点機器見守り機器・インカム・介護ソフトの導入を重点的に進める
面的支援地域単位のモデル事業に 1 モデル 2,000 万円まで(1 都道府県 3 モデルまで)
ケアプランデータ連携モデル地域づくりに 1 モデル 850 万円(都道府県上限 6,000 万円)
協働化・大規模化1 グループ最大 1,200 万円(1 法人あたり 120 万円まで。訪問介護は 30 万円加算)

単なる機器の購入補助ではなく、生産性の向上・職場環境の改善・経営の改善を一体で支援する内容になっているのが今年度の特徴です。

入浴支援機器はいくら補助される?

長野県の例:1 機器 100 万円・補助率 4/5

補助の額は都道府県の要綱で決まります。ここでは、要綱の内容が公開されている長野県「令和8年度介護テクノロジー定着支援事業」を例にご紹介します。

対象機器1 機器あたりの上限補助率1 事業所あたりの上限
TAIS「移乗支援」「入浴支援」掲載の機器、「介護業務支援」のインカムなど100 万円4/5500 万円(台数制限なし)
上記以外の介護テクノロジー30 万円4/5500 万円(台数制限なし)
介護ソフト・バックオフィスソフト職員数に応じて 100〜265 万円4/5―
パッケージ型導入(介護業務支援を含む組み合わせ)1 事業所 1,000〜1,015 万円4/5―

入浴支援機器は、移乗支援機器と並んで、見守り機器などより上限額が高い区分に入っています。

上限額・補助率・台数の制限は都道府県によって異なります。必ずお住まいの都道府県の要綱・公募要領をご確認ください。

スイトルボディで試算した場合

長野県の例(1 機器上限 100 万円・補助率 4/5)に当てはめると、次のようになります。

項目金額
本体価格(税抜)188,000円
補助額(×4/5)150,400円
事業所の負担(税抜)37,600円

1 台あたりの価格が上限の 100 万円を下回るため、上限に引っかからずに 4/5 の補助を受けられる計算です。1 事業所あたりの上限 500 万円の範囲内であれば、複数台の導入も対象になります。

この試算は、長野県の要綱にもとづく目安です。消費税の扱いや付帯経費の対象範囲、実際の補助額は都道府県の要綱と審査によって決まります。

補助の対象になる条件

対象になる事業所

対象は、介護保険法にもとづく指定や許可を受けた介護サービス事業所です。都道府県によっては、養護老人ホームや軽費老人ホームも対象になります。

ご家族や個人が自宅で使うために購入する場合は、この補助金は使えません。個人の方が使える制度は、【個人向け】スイトルボディに介護保険は使える?補助金・給付制度の活用マニュアル でご案内しています。

対象になる機器

原則として、TAIS で「介護テクノロジー」に選定されている機器が対象です。TAIS は公益財団法人テクノエイド協会が運営する福祉用具のデータベースで、選定された機器は「介護テクノロジー(入浴支援)」などと表示されます。

主な要件(長野県・群馬県の例)

要件内容
研修の受講生産性向上の取組に関する研修やセミナーを受ける
業務改善計画書機器を導入して、どの業務をどう改善するかを計画書にまとめる
効果の報告導入後 3 年間、導入効果を報告する
SECURITY ACTION情報セキュリティ対策の自己宣言(一つ星以上)を行う
委員会の設置(入所系)利用者の安全・サービスの質・職員の負担軽減を検討する委員会を設ける
ケアプランデータ連携(居宅系)ケアプランデータ連携システムの利用開始と実績

注意したい 3 つのポイント

  1. 交付決定の前に発注・購入しない:交付決定の前に着手した事業は、補助の対象外です
  2. 年度内に導入と報告を終える:長野県では、導入・実績報告までの手続きを令和9年3月1日までに終える必要があります
  3. 同じ経費で他の補助金と重ねない:ほかの補助金を受ける予定の経費は対象外です

スイトルボディは介護テクノロジー導入支援事業の対象?

スイトルボディ(switle BODY)は、2025年4月1日に TAIS コード(02201-000001)を取得しました。さらに 2025年7月7日には、TAIS で「介護テクノロジー(入浴支援)」に選定されています。

そのため、TAIS「入浴支援」掲載の機器を補助対象とする都道府県では、補助の対象になり得ます。TAIS での確認方法は、スイトルボディの介護保険適用状況とTAISコード取得完了のお知らせ をご覧ください。

施設でスイトルボディを使うと変わること

課題スイトルボディでの変化
特殊浴槽が空かない・入浴日が限られる居室のベッドで、寝たまま体や髪を洗える
移乗・抱え上げによる腰痛浴室への移動がなく、移乗の介助がいらない
設備投資と工事工事不要。コンセントがあれば使える
水の使用量と片付け全身で約 1 リットル。汚れたお湯はその場で吸い取る

業務改善計画書では、「入浴介助にかかる時間」「移乗の回数」「入浴できない方への清潔ケアの質」などを改善の指標にできます。施設での活用の考え方は、【施設長・管理者向け】入浴介助のDXとコスト削減ガイド で詳しく解説しています。

申請の流れ

一般的な流れは次のとおりです。都道府県によって順番や必要書類が異なります。

  1. 都道府県の募集ページを確認する:事業名・受付期間・上限額・対象機器を確認する
  2. 研修を受講する:生産性向上の研修やセミナーを受ける(要件になっている場合)
  3. 見積書を取り、業務改善計画書を作る:導入する機器と台数、改善したい業務を決める
  4. 交付申請書を提出する:期限までに必要書類をそろえて提出する
  5. 交付決定を受けてから発注・導入する:決定前の発注は対象外
  6. 実績報告・効果報告を行う:導入後の実績報告と、3 年間の効果報告を行う

スイトルボディの見積書や、TAIS の掲載情報がわかる資料は、資料請求 からご用意できます。

令和8年度のスケジュールと、令和9年度に向けた準備

令和8年度の受付は、すでに締め切った都道府県も多くあります(長野県は 8月31日、群馬県は 9月18日)。一方で、2026年8月27日時点でも北海道・青森県・神奈川県・新潟県・石川県・山梨県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・滋賀県・奈良県・福岡県・大分県が申請を受け付けていました(ケアニュース調べ。現在の状況は各県のページでご確認ください)。

今年度に間に合わなかった場合も、来年度に向けた準備を今から始められます。長野県のように、令和9年度事業の要望調査をすでに始めている県もあります。研修の受講や業務改善計画書づくりは時間がかかるため、早めに都道府県のページを確認しておきましょう。

ほかの補助金との違い

制度主な対象スイトルボディでの使い方
介護テクノロジー導入支援事業(本記事)介護保険事業所の介護テクノロジー導入TAIS「入浴支援」の機器として申請
サービス継続支援事業(令和7年度補正)介護事業所の災害への備え災害備蓄の対象経費として申請 → 解説記事
エイジフレンドリー補助金高齢の労働者の安全対策入浴介助での腰痛対策として検討 → 入浴設備の補助金まとめ
日常生活用具給付事業障害のある方・ご家族(個人)自治体の給付として申請 → 給付の解説

同じ機器・同じ経費で複数の補助金を受けることはできません。どの制度が使いやすいかは、事業所の種類や導入の目的によって変わります。

よくある質問

個人や家族が自宅用に購入する場合も使えますか?

使えません。介護テクノロジー導入支援事業の対象は、介護保険法の指定や許可を受けた介護サービス事業所です。個人の方は、自治体の日常生活用具給付など別の制度をご確認ください。

すでに購入した機器も補助の対象になりますか?

原則として対象外です。多くの都道府県で、交付決定の前に発注・購入した経費は補助の対象外とされています。必ず交付決定を受けてから発注してください。

リースやレンタルでも対象になりますか?

都道府県によって扱いが異なります。当該年度に契約したリースを対象とする要綱もあるため、申請前に都道府県の要綱で確認してください。

1 つの事業所で複数台を申請できますか?

長野県の例では、1 事業所あたり 500 万円の上限の範囲内で台数制限はありません。台数の上限を設けている都道府県もあるため、要綱をご確認ください。

申請に必要な見積書や資料はもらえますか?

はい。スイトルボディの見積書や TAIS 掲載情報などの資料をご用意しています。資料請求フォームからお気軽にご依頼ください。

まとめ|入浴支援機器は補助率 4/5 で導入できるチャンス

  • 令和8年度の介護テクノロジー関連補助金は、公費による補助率が 4/5 に引き上げられた
  • TAIS「入浴支援」掲載の機器は、長野県の例で 1 機器あたり上限 100 万円と、高い区分に入っている
  • スイトルボディは TAIS で「介護テクノロジー(入浴支援)」に選定されており、補助の対象になり得る
  • 補助率・上限・要件・締切は都道府県ごとに違うので、交付決定の前に発注しないこと
  • 今年度の受付を終えた県でも、令和9年度に向けた準備を始められる

補助金を使った導入をご検討の施設・事業所様には、見積書・TAIS 掲載情報・業務改善計画書づくりのヒントをまとめた資料をお送りしています。

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